安全・安心への取り組み

安全への4ステップ

天然素材であるジビエは、通常の食肉としての安全基準のほか、食中毒の原因となる人工的に管理できない寄生虫や、ウィルスが存在していることがあります。
消費者に「完全に安全な食材」としてジビエを届けたい。そして、安全である安心感が、より、ジビエの消費を増やすことに繋がっていくと考えています。

オゾン水消毒

オゾンは、接触した細菌の細胞膜を短時間で直接酸化・破壊して死滅させます。通常の道具の除菌、作業後は毎日オゾンエアにより、空間除菌をしています。それにより建物内は、いつも清潔に保たれ、匂い、害虫も抑えることができます。なお、NaClOによる消毒も同時に行っています。

定期的な菌検査

工場内では、工程毎洗浄を行うなどして、各種最近を次の工程持ち込まない工程になっています。そのほか、HACCAPの考えに基づき、定期的な一般細菌検査を行っています。
また、建物内の取っ手など、写真により、毎日チェックを行っています。

寄生虫対策

天然素材であるジビエには、家畜と違い、寄生虫の対策が必要です。目視での確認の他、鹿に多いサルコシスティスフェアリーを死滅させるため、必ず冷凍処理してから販売しています。

*-20℃で48時間以上

HEV検査

かつて一般的だった鹿刺しの規制は稀に検出されるE型肝炎ウィルス(HEV)対策によるものです。HEVはPCR検査(遺伝子増幅検査)により検出できるので、全頭検査をおこない陰性が確認された個体のみ出荷しています。

解体工場の仕組み

除菌、ウイルスチェックの手順

①洗浄室
ノミ・ヒルなど表皮の汚れを洗浄
②解体室
始めに剥皮後洗浄+消毒し、次の内臓処理でも、処理後に洗浄+消毒します。
この工程で、大腸菌など体内細菌を洗浄+消毒しますので、次の工程に大腸菌が持ち込まれることはありません。
また、内臓の寄生虫の有無も確認します。
④冷蔵室
温度、湿度を管理しながら、枝肉を一定期間寝かせます。
⑤精肉室
回収時に採取した血液によりE型肝炎ウィルス検査を行っています。陰性の個体のみ、出荷用として精肉します。
精肉後、真空包装し、急速凍結機で、急速冷凍。
精肉時にも目視で寄生虫の確認、-20℃以下の冷凍庫で48時間以上保管します。

E型肝炎ウィルス検査

目に見えない危険を回避する

厚生労働省の資料によると、E型肝炎は、E型肝炎ウイルス(hepatitis E virus、 以下「HEV」という。)の感染によって引き起こされる急性肝炎(稀に劇症肝炎)です(慢性化することはないとされています)。近年、野生動物を食べることによる感染が指摘されています。
ウィルスは目に見えないので、手にしたジビエが安全なものであるのか、判断することはできません。

しかし、ヒトと同じように、血液から抽出するDNA検査により、感染している個体を抽出することが可能です。私たちは、猟師さんから買い入れるときに、全頭血液を採取し、E型肝炎ウィルスのDNA検査を行っています(有害鳥獣感染研究所)。

安全が確認された個体のみをお届けしますので、安心して、召し上がっていただけます。

また、国立感染症研究所への情報提供を行い、E型肝炎ウィルスの日本における人畜感染に関する研究の進展に寄与したいと考えています。